札幌で「フッ素塗料が一番」と言われたら危険|無機塗料が選ばれる本当の理由とプロの塗料選び
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札幌の外壁塗装で「フッ素塗料が一番」はもう古い|無機塗料との違いと窯業サイディングに合う塗料の選び方

札幌の外壁塗装で「フッ素塗料が一番」はもう古い、無機塗料との違いと窯業サイディングに合う塗料選びを解説した教科書記事のサムネイル画像。背景は方眼紙ノート、右側にフッ素・無機・シリコン3種類の塗料缶と色見本帖・刷毛・ローラーの水彩画。 外壁塗装の教科書【札幌版】

札幌の外壁塗装で見積もりを比較すると、いまだに「フッ素塗料が一番長持ちします」と説明する業者と出会うことがあります。たしかに5年ほど前までは、フッ素は戸建て塗装プランの最上級グレードとして扱われていました。しかし2026年現在、塗料市場の最先端は「ラジカル制御型無機塗料」へと移っており、特に窯業サイディングの外壁では「フッ素が一番」とは言えない状況になっています。

本記事では、フッ素塗料が「一番」と言えなくなった理由と、無機塗料との違い、札幌の窯業サイディング住宅でどう塗料を選べばよいかを、客観的に整理します。訪問販売や相見積もりで「フッ素塗料が最高グレードです」と提案されたとき、その提案が本当に自分の家に合っているのかを判断するための材料としてお使いください。

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「フッ素が一番」と言われた時代と、変わった塗料市場

フッ素塗料が「住宅塗装の最高グレード」と呼ばれていたのは、塗料業界においてそれより上のグレードが事実上存在しなかった時代の話です。シリコン塗料が標準的な耐用年数約10年前後、ウレタン塗料が約7年前後とされていたのに対し、フッ素塗料は約16〜18年とされ、長期耐久を求める施主の選択肢として位置づけられていました。

しかしこの数年で、塗料市場には「無機塗料」という新しいグレードが本格的に普及しました。無機塗料は、ガラスや石と同じ「紫外線で劣化しない無機物」を樹脂と組み合わせた次世代塗料で、ラジカル制御型無機の3回塗り仕様であれば期待耐用年数 約20年が現実的な数字として見えるようになっています。

つまり、これまで「フッ素=最高耐久」という構図だった住宅塗装の塗料グレード序列は、無機塗料の台頭によって書き換わりました。札幌の塗装業界においても、戸建て外壁の最上位プランは「無機塗料」を選ぶ会社が増えており、フッ素は限定的な用途で使われる塗料へと立ち位置が変わりつつあります。

フッ素塗料の特性と「一番」と言い切れない理由

フッ素塗料は、強固な分子構造によって紫外線・熱・薬品への耐性を高めた塗料です。表面が硬く、撥水性や防汚性に優れているため、長期耐久を求める用途で使われてきました。

ただし注意したいのは、「フッ素塗料」と呼ばれる商品にはグレードの幅が大きいという点です。以前はフッ素塗料を名乗るのに一定の含有率基準が業界内で運用されていたとされますが、現在ではその基準も曖昧になり、ごくわずかな配合でも「フッ素塗料」として販売されるケースが出てきていると言われています。

結果として、同じ「フッ素塗料」という名前で売られていても、本当に長期耐候を発揮するハイグレード品もあれば、フッ素の長所がほとんど活きないグレードのものまで混在しているのが実態です。「フッ素塗料が一番です」と提案されたとき、その塗料がどんな塗料で、なぜご自宅に合うのかを業者が説明できなければ、その「一番」という言葉は根拠の弱い営業文句にすぎません。

窯業サイディングにフッ素が合わない3つの理由

札幌の戸建て住宅で広く採用されている窯業サイディングは、材料そのものは寸法変化が起きにくいように作られています。ただし家全体としては、寒暖差や日射、凍結融解、地震時の揺れなどによって、外壁にわずかな動きがどうしても生じます。それを目地のコーキングや取り付け工法を含めた外壁全体で吸収する仕組みになっています。

特に札幌では、冬はマイナス20℃前後まで下がる一方、夏は南面外壁の表面温度が条件によっては50〜70℃近くまで上がることもあり、外壁が年間を通して大きな温度差にさらされる環境にあります。これだけの温度変化があると、サイディング材自体は目に見えないレベルでも、ボード間のコーキング目地はまとまった伸縮を繰り返すことになります。

この「動きを吸収する仕組みになっている外壁」と「硬いフッ素塗料」の組み合わせには、3つの構造的な相性の悪さがあります。

① 追従性の低さによる微細クラック フッ素塗料は塗膜が硬く、外壁のわずかな動きに追従する柔軟性が低い特性があります。長年のうちに、特に動きが集中する目地周辺やボード端部で、微細なひび割れが発生しやすくなります。

② コーキング目地との相性と「色」の問題 窯業サイディングのコーキング目地は、外壁の中で最も大きく動く稼働部です。ここに硬いフッ素塗料を上から塗ると、コーキングの伸縮にフッ素塗膜がついていけず、目地まわりで先に割れや剥離が発生しやすくなります。さらに見落とされがちですが、塗装会社の多くは在庫管理の都合で白いコーキング材を常備して使い回す傾向があり、その上に黒系・濃色のフッ素塗料を塗ると、塗膜が割れた瞬間に下地の白いコーキングが露出して目立ってしまいます。窯業サイディングにフッ素を採用するなら、コーキングは「先打ち」ではなく「後打ち」で別管理し、コーキング自体の色も外壁色とすり合わせる工夫が必要になります。ここまで設計できる業者かどうかが、フッ素提案の信頼性を測る一つの基準になります。

③ コーキングとの耐久年数のミスマッチ フッ素塗料が16〜18年もつ仕様だとしても、一般的な変成シリコン系コーキングは10年前後で寿命を迎えます。塗料の長寿命を活かすには、塗料に見合った長寿命コーキング(オートンサイディングシーラント・オートンイクシードなど)を組み合わせる設計が必要ですが、そうした全体最適まで踏み込んだ提案がない場合、結局10年で足場を組み直すことになり、フッ素を選んだ意味が半減します。コーキングの選び方については札幌の外壁コーキング工事ガイドもあわせてご確認ください。

無機塗料が窯業サイディングに選ばれている理由

無機塗料は、シリカやガラス成分など「紫外線で劣化しない無機物」を、塗膜を形成する樹脂と組み合わせて作られる塗料です。最大の特徴は、フッ素塗料を上回る長期耐候性と、適切に配合された樹脂によって担保される塗膜の柔軟性を両立している点にあります。

特に近年主流となっている「ラジカル制御型無機塗料」は、紫外線によって発生する活性酸素(ラジカル)の発生そのものを抑える機能を持ち、塗膜の劣化スピードを大幅に遅らせます。3回塗り仕様で期待耐用年数 約20年、保証10年を提供できる製品も登場しており、戸建て住宅の最上位プランとして合理性のある選択肢となっています。

無機塗料が窯業サイディングに合っている理由は、長寿命だけではありません。樹脂とのハイブリッド配合によって、無機物の長期耐久性と塗膜の柔軟性を両立しているため、外壁が日々わずかに動いても塗膜がしっかり追従できる点が、フッ素塗料との決定的な違いになっています。札幌のように年間温度差が大きい地域では、この「長寿命×柔軟性」の両立が外壁の本当の寿命を左右します。

塗料グレード全体の比較については札幌の外壁塗装比較ガイドで整理しているのであわせてご覧ください。

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フッ素塗料が「使い場所がある」限定的なケース

ここまでフッ素塗料のデメリットを整理しましたが、フッ素自体が「使えない塗料」というわけではありません。フッ素塗料が本来の性能を発揮できる用途は、現在も明確に存在します。

① 公共構造物・鉄部 橋梁・鉄塔・鉄骨構造物など、足場を頻繁に組み直すことが現実的でない構造物では、フッ素塗料は引き続き標準的に採用されています。JIS規格の塗装仕様にも組み込まれており、長期耐久と化学耐性が要求される現場では合理的な選択です。

② シャッター・擦れる部位 車庫のシャッター、手すり、よく擦れる金属部位など、表面が硬く傷つきにくいことが価値になる場面では、フッ素塗料の硬度と滑り性能が活きます。住宅でも、シャッター部分のみフッ素を採用するのは合理的です。

③ 屋根の特殊条件下 屋根材の素材や形状によっては、フッ素系塗料が選択肢に入る場面もありますが、これは現場ごとの判断が必要であり、戸建ての窯業サイディング外壁とは別問題として扱う必要があります。

逆に言えば、これら以外の場面、特に戸建て住宅の窯業サイディング外壁において、わざわざフッ素を選ぶメリットはほぼありません。動きを吸収する外壁システムに硬い塗膜を乗せるリスクを、長寿命メリットの目減りした現代のフッ素で取る理由がないからです。

札幌で塗料を選ぶ際の3つのチェックポイント

「フッ素塗料が一番」と提案された場合に、その提案が信頼できるかを見極めるためのチェックポイントを3つ紹介します。

① 業者がフッ素塗料の中身を理解しているか確認する 業者に「うちにフッ素を勧める理由」「具体的にどのフッ素塗料を使うのか」「うちの家のどこに合うと判断したのか」を質問してみてください。塗料の特性と、ご自宅の状態に合わせた根拠を語れる業者は、塗料を理解したうえで提案している可能性が高いです。逆に「フッ素は一番長持ちですから」「カタログにそう書いてある」程度の答えしか返ってこない場合、その業者は塗料の中身を理解せずに、ただ「高いグレード」を売っているだけの可能性があります。

② 塗料とコーキングの耐久年数・色・施工順序のバランスを確認する 見積書に記載された塗料の耐久年数と、コーキングの耐久年数を比較してください。塗料20年・コーキング10年のような不揃いの設計は、足場費用が無駄になる典型的なパターンです。あわせて、コーキング材の色を外壁色にすり合わせているか、フッ素のような硬い塗料を使うなら「先打ち・後打ち」のどちらの仕様で施工するのかまで提案書に明記されているか、もチェックポイントになります。優良業者は、塗料の耐用年数に合わせた適切なグレードのコーキングを選定し、色と施工順序まで含めて全体設計します。

③ プランニングシートを出せる業者を選ぶ 今回の塗装で何が何年もつのか、次のメンテナンスはいつ・何が必要になるのか、その時の概算費用はいくらかを、10年・20年・30年の時間軸で示してくれる業者は、目先の売上ではなく顧客の長期的な利益を考えています。「とりあえず今の塗装」という業者と、「次のメンテナンスまで設計してくれる」業者の差は、10年後の家の状態に大きく現れます。

札幌は、本州よりはるかに大きな温度差にさらされる過酷な環境です。塗料を選ぶ前に、まずは業者がどの程度の塗料知識を持って提案しているかを見極めることが、失敗しない外壁塗装の第一歩になります。

まとめ|「フッ素が一番」を疑うべき5つの理由

札幌の戸建て住宅で外壁塗装を検討するときに、「フッ素塗料が一番」という提案を鵜呑みにしないために、本記事の要点を整理します。

  • 「フッ素塗料」と呼ばれる商品でも、グレードや配合によって性能差が大きい — 業者がその塗料の中身と、なぜご自宅に合うのかを説明できなければ提案の根拠が弱い
  • 塗料市場の最先端は無機塗料へ移行している — ラジカル制御型無機の期待耐用年数は約20年で、フッ素を上回る長期耐候性が現実化している
  • 札幌の外壁は「全体で動きを吸収する」仕組み — 冬は-20℃前後、夏は50〜70℃近くと年間を通して大きな温度差にさらされる環境では、硬いフッ素塗料は追従性不足のリスクが高まる
  • 塗料とコーキングは耐久年数・色・施工順序を揃えた全体設計が必須 — 塗料20年×コーキング10年や、白コーキングの上に濃色フッ素を先打ちで塗るような設計は典型的な失敗例
  • フッ素は鉄部・シャッター・公共構造物では引き続き有効 — ただし戸建て住宅の窯業サイディング外壁で選ぶ理由は、現代の塗料市場ではほぼない

「フッ素塗料が一番」という提案は、5年前であれば標準的な営業トークでした。しかし2026年現在、塗料技術は確実に進歩しています。札幌で長く家を守りたいなら、塗料グレードだけでなく、塗料とコーキングの組み合わせ、外壁材との相性、業者の知識量まで含めて比較することが、本当の意味で失敗しない外壁塗装につながります。

この記事で参考にした代表コラム

本記事の内容は、イズミ塗装代表・泉田起芸の現場知見と、複数の代表コラムの内容を教科書記事として再構成したものです。代表本人の言葉でこのテーマを読みたい方は、以下の代表コラムをあわせてご覧ください。

▶代表・泉田の本音はこちら
【代表直筆】「フッ素が一番」はもう5年前の常識!札幌の外壁塗装業界にはびこる嘘と、イズミ塗装が「無機塗料」にこだわる本当の理由

「結局、うちはどうすればいいの?」と迷ったら。
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