外壁塗装の費用は、家のサイズや使用する塗料、施工方法など多岐にわたり異なります。本記事では、外壁塗装の一般的な費用相場やコストを抑える方法、注意点について詳しく解説します。
外壁塗装の費用相場について
塗装面積による費用変動
外壁塗装の費用は塗装する面積によって大きく変わります。一般的に20坪から60坪の範囲で費用が設定されます。20坪ほどのコンパクトな住宅であれば、外壁塗装の費用は100万円前後からとなることが多いですが、60坪を超えるような広めの住宅になると、費用は200万円を超えることも珍しくありません。面積が大きくなるほど、使用する塗料の量や作業時間が増えるため、費用も高額になります。
地域による価格差
地域によって外壁塗装の費用相場は異なります。都会に比べ、地方では労働コストが比較的抑えられることがあり、費用が低くなる場合もあります。また、地域によって材料の仕入れ価格や運搬費が異なるため、これも価格に影響を与える要因となります。例えば、都会では競合が多いため価格競争が激しく、比較的安価な業者が見つかる可能性があります。一方、地方では競合が少ないため、価格が高くなる傾向があります。ただし、地域によって価格が大きく異なるわけではなく、同じ条件であれば、それほど大きな差が出ることは少ないです。
施工業者の選び方
信頼できる施工業者を選ぶことは、費用に影響を与える大切なポイントです。複数の業者から見積もりを取り、費用や内容をしっかりと比較しましょう。見積もりを比較する際には、単に価格だけでなく、使用する塗料の種類、保証期間、アフターサービスも確認することが重要です。また、施工業者の評判や実績を調べることで、安心して任せられるかどうかを判断することができます。
塗料と材料費の内訳
塗料の種類と価格
塗料にはアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機といった種類があり、それぞれ耐久性や価格に大きな違いがあります。アクリル塗料は価格が最も安いものの、耐久年数が短く、5年程度での塗り直しが必要となることが多いです。
ウレタン塗料も近年ではあまり使用されておらず、特別な理由がない限りは選ばれなくなっています。シリコン塗料は、ラジカル制御型シリコンの登場により主流となり、12年程度から15年程度まで耐久性が伸びています。フッ素塗料は最近になって高耐久性が注目されるようになりましたが、耐久年数はおおよそ15年〜18年程度です。
それに対して、無機塗料は最も高い耐久性を誇り、20年以上の耐用年数が一般的になりつつあり、各メーカーが力を入れています。総じて見ると、アクリル塗料はほぼ使用されなくなり、ウレタン塗料も特殊なニーズ以外では用いられなくなっています。価格帯としては、アクリル塗料が最も安価で、無機塗料やフッ素塗料が最高価格帯に位置します。
※これからは無機塗料が主流になるような流れがあるため各メーカーが耐用年数に対して比較的安価で販売しているのでここ1〜2年ほどは20年耐久の塗料でお得に塗装することができるでしょう。
塗料の選び方と注意点
高価な塗料が必ずしも最適とは限りません。重要なのは、予算と目的に応じた塗料選びです。築年数が浅い住宅においては、耐久性が比較的低いアクリル塗料でも問題ない場合がありますが、塗膜の固さから割れやすくなるリスクも考慮しなければなりません。特に新築の場合、初回の塗料選びを誤ると将来的な施工不良を招く可能性がありますので、細心の注意が必要です。
さらに、地域によっても選ぶべき塗料は異なります。例えば、北海道では高耐久の建材が一般的であるため、難付着系サイディングやガルバリウム鋼板など、塗装が難しい素材も多く見受けられます。これらの素材に対応するには、適切な下地処理と塗料選定が、10年、20年、さらには30年後のメンテナンス方法に大きな影響を与えることがあります。それゆえ、地域特有の建材に対する知識が不足している施工業者に依頼するのは避けるべきです。
築年数が古い住宅についても、高耐久塗料の選定が必ずしも正解とは限りません。下地の状態が悪化している場合や、地盤や築年数の影響によってお家の構造自体に動きが出ることもあり、その影響で外壁にひび割れを引き起こすことがあります。このため、再発防止の観点からも、柔軟にひび割れに追従できる微弾性の下塗り材を選ぶなど下地処理が最も重要になります。
また、上塗り塗料も同様に、構造の動きに対応できる柔らかい塗膜を形成する塗料を選定する必要があります。一見すると高価な塗料を使えば長持ちだと思ってしまいますが、実際には下地状況に適した塗料を選ばなければ、高い費用を払ったのにも関わらず数年でひび割れなどの現象が発生してしまい再度リフォーム費用をかけることになってしまう可能が高くなります。
フッ素は特に塗膜が硬い性質があるので、高価で高耐久な塗料ではありますが、製品性能を熟知した業者に頼まなければ失敗してしまう可能性があるので注意しましょう。
また、塗料の性能だけでなく、施工業者の技術力も重要です。技術力が高い施工業者であれば、同じ塗料でも仕上がりが大きく変わります。
塗料代の節約方法
外壁塗装の一部をDIYで行うと、塗料代を節約できる可能性がありますが、特に北海道では失敗するケースが非常に多いです。これは、北海道特有の建材の特性があるためです。インターネット上の情報を参考にしても、実際の状況に合った適切な方法を見つけるのは難しいことが多いです。(※特に北海道の場合は特殊なのでネット上に情報が非常に少ない)
さらに、DIYで作業した後にプロに依頼する場合、プロの塗装技術とは異なるため、下地処理に余分な手間がかかり、結果的に費用が倍増することも考えられます。そのため、DIYは初心者にはお勧めできません。安全面にも配慮が必要であり、事前の準備が不十分な場合、危険を伴うことがあります。したがって、外壁塗装は専門の業者に依頼することを強く推奨いたします。
外壁塗装の費用節約テクニック
見積もりの比較
複数の業者から見積もりを取得し、費用や内容を比較することで最適な選択ができます。見積もりを比較する際には、単価だけでなく、使用する塗料の種類や保証期間、アフターサービスなども確認しましょう。また、施工業者の評判や実績なども調べることで、信頼できる業者かどうかを見極めることができます。
地域密着の業者を選ぶ
地域に根付いた業者は、中間マージンが少ないため、費用を抑えられることがあります。また、地域密着の業者は、地域事情に精通しているため、適切なアドバイスを受けることができます。
補助金や火災保険の活用
外壁塗装に適用できる補助金や火災保険を活用することで、自己負担を軽減できます。近年では、省エネ性能を高める外壁塗装に対して、補助金が支給されるケースも増えています。また、火災保険では、外壁の損傷が認められる場合、保険金が支払われることがあります。補助金や火災保険の活用を検討することで、外壁塗装の費用を大幅に抑えることができます。
外壁塗装の支払い方法
現金払い
一括現金払いは割引を受けられる場合がありますので、交渉の際に聞いてみると良いでしょう。現金払いは、業者にとっても資金繰り面で有利なため、割引を提示してくれる可能性があります。ただし、現金で全額支払うことが難しい場合は、クレジットカード払いやローンでの支払いも検討しましょう。
クレジットカード払い
クレジットカードでの支払いはポイントや分割払いができる利点があります。クレジットカードによっては、外壁塗装の費用に対してポイント還元率が高いものもあります。また、分割払いができるため、まとまった資金を用意する必要がありません。ただし、クレジットカードの利用には、金利が発生する場合があるため、注意が必要です。
ローンでの支払い
リフォームローンを利用して分割で支払う方法も検討の価値があります。リフォームローンは、外壁塗装などのリフォーム費用を借りられるローンです。金利が低く、返済期間が長いローンを選ぶことで、毎月の支払いを抑えることができます。ただし、ローンを利用する場合は、返済計画をしっかりと立て、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
外壁塗装に関する注意点
訪問営業に注意
訪問営業での外壁塗装の提案には注意が必要です。必ず相見積もりを取り、内容を比較しましょう。訪問営業では、高額な費用を提示される場合や、必要のない工事を勧められる場合があります。そのため、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較することが大切です。また、訪問営業では、契約を急かされる場合もあるため、冷静に判断し、納得のいくまで説明を求めましょう。
大幅な値引きに注意
大幅な値引きを提示される場合、その理由を必ず確認しましょう。品質やアフターサービスに影響が出ることがあります。大幅な値引きは、一見お得に思えますが、実際には、使用する塗料の品質が低い場合や、アフターサービスが充実していない場合があります。そのため、大幅な値引きを提示された場合は、その理由をしっかりと確認し、納得してから契約するようにしましょう。
優良業者の見極め方
口コミや実績を確認し、信頼できる業者かどうかチェックすることが重要です。インターネットや口コミサイトで、施工業者の評判を調べることができます。また、施工業者のホームページやパンフレットで、実績や施工事例を確認することもできます。信頼できる業者かどうかを見極めるためには、複数の情報源から情報を収集することが大切です。
まとめ
外壁塗装の費用相場や節約方法、支払い方法について解説しました。適切な業者選びと計画を立てることで、満足度の高い外壁塗装を実現しましょう。外壁塗装は、住宅の寿命を長く保つための重要なメンテナンスです。適切な時期に、適切な方法で外壁塗装を行うことで、住宅の価値を高め、快適な住環境を維持することができます。
著者名:イズミ(イズミ塗装代表)
北海道札幌市出身、イズミ塗装代表。大学時代に塗装職人として経験を積みながら経営学を学び、卒業と同時に代表に就任。2017年からは元請け事業に専念し、HPを通じて「騙される人を減らす」ことを目指し、結果として5年連続でTOP5の塗装屋に選ばれる。現在は塗装から総合リフォームまで対応し、15年保証や費用対効果No.1を達成。職人の腕を最大限に発揮させる環境づくりにも注力している。
住所:〒007-0812 北海道札幌市東区東苗穂12条1丁目5-13
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電話番号:0120-905-101
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